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対象**加入条件 宴席召喚 能力 タイプ HP 攻撃 防御 魔抵 素質 コスト 移動 射程 命中 回避 必殺 吹飛 拡大 再動 便乗 反撃 アイテム 療養 物理 36+17 28+14 5+2 12+7 B(34) 2 3 2 9 8 6 0 10 0 8 5 112/240 4 (※Ver1.00時) タイプ HP 攻撃 防御 魔抵 素質 コスト 移動 射程 命中 回避 必殺 吹飛 拡大 再動 便乗 反撃 アイテム 療養 物理 36+17 28+14 5+2 11+6 B(34) 2 3 2 9 4 6 0 10 0 8 5 112/240 4 評価 魔法タイプかと思いきや、物理タイプのアリスさん。上海にでも攻撃をさせているのだろうか? しかもコストが2と低い。都会派は低コストなのだろうか? 人形使いという事もあってか、魔低は上位に入るほど高いが防御は低い。物理タイプなのに・・・ 魔法の敵は物理防御が低いので殴り合いでは(そんな状況があれば)かみ合っていて強い。衣玖さんと対称か。 移動3射程2という数少ないカテゴリ。便乗を使った戦法等に射程2は便利。 台詞集 初登場時 +... アリス あとはこの釘を……あれ? 魔理沙 ………。 てゐ へー、うまいもんだねぇ。 アリス ちょっと、どこから入ってきたのよ! 霊夢 アンタがここへ入ってきたのよ。 アリス なっ、ここは……。 アリス そう、私を召喚したって事? 霊夢 魔法使いは話が早くて助かるわ。 アリス そう。それは良かったわね。 アリス じゃあ、そういう事で、早いところ帰してくれる? ルーミア にべもないねー。 アリス あいにく、今は取り込み中な……。 [ガッ] アリス きゃっ!? いつの間にか後ろに回り込んでいた魔理沙が、 アリスの襟を捕まえた! アリス あっ、魔理沙!? ちょっと、服を引っ張らないでよ! 魔理沙 今度の騒ぎはお前も生身でご参加だ。 アリス え!? アリス 今度は私も、ってことは、地底!? 地底なのね! 魔理沙 都会者は話が早くて助かるぜ。 アリス いやよ! 私は行かないからね! 魔理沙 ははは。もう来てるがな。 アリス 大体、何で私が……。 魔理沙 そのへんの話は、その藁人形から覗いてる 私の髪の毛についての弁明を聞いてからにしようか。 アリス ……! これは、その……! 魔理沙 なに、時間ならたっぷりあるんだ。 アリス だから私は取り込み中……! 魔理沙 私の髪の毛を、その人形の中にか? 魔理沙 田舎者の私にも分かるように、 ゆっくりと話を聞こうじゃないか。 アリス やめてっ、離してっ! 魔理沙 はっはっはっ。 魔理沙はアリスを引きずっていってしまった……。 てゐ ……よくできてるねぇ、この藁人形。 霊夢 置いときなさい。貴重な戦力の戦力よ。 アリスが部隊に加入します。 戦闘台詞 +... レベルアップ これも研鑽のたまものね。 アイテム発見 人形……じゃないわね。 クリティカル 隙だらけじゃないの。 吹っ飛ばし 追い払えっ! 効果拡大 一斉に行くわ。 再行動 ふふ。動かせる人形は、まだあるのよ? 反撃 かかったわね。それっ! 便乗 追い打ちよ! 撤退 分かったわ。修繕するから暫く独りにしてね。 体力0 いたたっ。私の人形を……許さないんだから!
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5ページ目『不思議の国の姫乃』 アマティがストラーフに触れたその瞬間、座っていた椅子がどこにあるのかすら分からなくなってしまうほどの強烈な目眩が姫乃に襲いかかった。部屋の風景は暗転し、目を瞑るよりも暗い場所に放り出され、体がどこか深い場所へ落ちていくような感覚。辺りを探る手は何も掴むことができず、姫乃は本能的な危機を感じ取った。 (やだ……これ、死……) 脳を引っ掻き回されたような感覚にしばらく支配された姫乃は、自分が床らしき場所に倒れていることにすら気付けなかった。 「どういうことだ、これは……おい、しっかりしろ!」 ぼんやりと聞こえてくる(ああ、この声はほむほむだっけ……)声をたよりに、姫乃はゆっくりと自分を取り戻していく。 (手は、ある……足は……たぶん、ある。……よかった、まだ生きて……) 次第に目眩も引いていき、自分がまだ生きていることに安堵する。頭を起こしてまず目に飛び込んできたのは、元々大きな目をさらに見開いたホムラの顔だった。未だ視界が歪んでいるものの、近い距離で覗き込まれているためはっきりと見て取ることができた。間近で見ると、やはり人間とデフォルメされたフィギュアの造りは全然違うことに、ぼんやりとした頭で感心してしまう。 (大っきな目……私の掌くらいかな……ん?) フィギュアの目が自分の掌サイズである――それはよく考えずとも分かる、あり得ないことだっった。 「ええええええっ!?」 目眩になど構ってられず跳び起きた姫乃は、身体が埋まっていく柔らかなものに足を取られて二度三度転んだ。立ち上がった次は、【よく知っているはずなのに見慣れない風景】の中、立ち竦んだ。 姫乃の知る限り、いつも尻に敷いている椅子のクッションは脚が脛のあたりまで埋もれてしまうほど大きくはなかった。机はマンションのように大きく聳え立ってはいなかった。天井は見上げて目眩がするほど高くはなかった。玄関までは全力で走っても数十秒はかかりそうである。 なんということでしょう。 常日頃、弧域と一緒に狭い狭いと愚痴をこぼしていた部屋は、匠の粋な計らいにより、かつての姿を残しつつ、そのサイズだけを数倍に拡大されていたのでした。 「部屋がでっかくなっちゃった!」 「いや、貴様が縮んだんだろう」 「ついでにおっぱいも縮んでるにゃ」 「む、胸は関係ないでしょ! これは元から……って何言わせるのよ!」 姫乃とホムラ、それにカグラの身長はほぼ同じくらいだった。神姫のほうが頭が大きいため、また体のペイントや身につけた武装もあり(なんだか神姫って、着ぐるみみたい)と思う姫乃だった。 「人間と同じサイズになるのは世の中全ての神姫が持つ夢にゃが……にゃんだか人間って、思ってたより貧弱だにゃあ。足首とか細すぎにゃ。この椅子から飛び降りるだけでも壊れるんじゃにゃいか?」 「こ、怖いこと考えないでよ」 「しかし、これはどういうことだ。フィギュアとなり眠った神姫を目覚めさせる時は異空間に引きずり込まれるのではなかったか? だが今回は同じ部屋のまま、姫乃が俺達の大きさまで縮んだだけだ」 「それは簡単なことにゃよほむほむ。つまり」 カグラが人差し指をピシッと立てるコミカルな仕草で、姫乃は『不思議の国のアリス』を思い出していた。丁度目の前にいる猫型神姫はチシャ猫といったところだろうか。 改めて周りを見渡した姫乃は、自分が今の状態にあまり違和感を覚えていないことに気付いた。 「今回の異空間はこの部屋だった、ってことにゃ。アマティやほむほむの時もそうだったにゃろ、異空間の形はその神姫に影響されるみたいにゃ」 「そうか、言われてみればアマティの異空間も主殿の部屋だったな。あのストラーフにとってマスターである姫乃の部屋こそ心象風景、というところか」 考察を進めるマオチャオ型二人をよそに、異空間と聞いて心躍る冒険を想像していた姫乃は、ひっそりと身勝手な落胆を覚えていた。自分が武器を取って戦うとまでは想像していなかったが、それこそ不思議の国のアリスのように、非日常的な出来事を期待していたのは確かだった。住み慣れた自分の部屋など、非日常とは真逆に位置する。口から出かかった落胆の溜息を押し殺して、二人に問いかけた。 「そういえば、アマティと私のストラーフは? あなた達に触られた神姫って動き出すのよね」 「ストラーフは見失ったにゃが、アマティならそこでボロ雑巾になってるにゃ」 「ふうん」 示された方向を軽く流し見た姫乃は、 「って、きゃああああっ!?」 欲しがっていたものとは少し違う驚きを手に入れた。 「ストラーフの戦闘を見て思い出したんだが、貴様はドールマスターの仲間だったな。まったく、レーダーはいきなり厄介な神姫を引き当ててくれたぞ」 「ドールマスター?」 その言葉の響きが琴線に触れ、少しだけ目を輝かせた姫乃だった。 「物売屋って店を知ってるにゃろ。そこでアルバイトやってるおっぱい娘のケモミミ神姫にゃ」 「あなたの目を通すと、人間の女性は胸としか映らないのね」 「その理屈だとオマエは見えないことにひひゃいひひゃ! ほっへひっひゃゆひゃ!」 「ドールマスターに近しい神姫は皆、強さはドールマスターに匹敵するほどではないが一芸に秀でている。貴様の神姫は中でも特別、珍しい能力持ちだったな。貴様が気を失っていたのは短い間だったが、その時間でアマティはあのザマだからな」 雰囲気だけでもプライドが高いと分かるホムラが、警戒すべき神姫だと言う。暗に自分の神姫を褒められていることにも気付けず、姫乃は唾を飲み込んだ。指で摘んでいたカグラの頬がスルリと指から逃げていく。 「ほっぺがもげそうにゃ……猫を虐待するとはいい度胸にゃヤンデレ。ワガハイがこの肉球からSOS信号を発信したら、オマエ、自分がどうなるか分かってるのかにゃ。ワガハイの二億六千の同胞がオマエを」 「じゃ、じゃあ早くアマティのこと助けないと! そのストラーフは今どこにいるの!?」 「ガン無視ですかにゃ」 「落ち着け。迂闊に動けば相手の思う壺だ。奴の姿が見えないのは、その能力が姿を消すことだからだ」 「姿を消すって……そ、それじゃあ、もしかしたら」 恐る恐る辺りを見回す姫乃だったが、巨大化した自分の家具以外は何も見つけられなかった。 「そうだ。今この瞬間、攻撃してこないだけでこの近くに潜んでいる可能性がある」 その時、ゾクッ、と何かが姫乃のうなじを撫でた。 「ヒイッ!? い、い、今、後ろに!」 姫乃が慌てて頭から転ぶのと同時、ホムラは姫乃の背後を薙ぎ払うようにハンマーを振り抜く。しかしハンマーは風を巻き込む音をたてただけで、何も捉えることはできなかった。 「本当にそこにいたのか。貴様の勘違いじゃないだろうな」 「か、勘違いじゃないわよ! 本当に触られたんだもん!」 「チッ、搦め手は不得手なんだがな。カグラ、囮になれ。貴様が討たれたところを狩るぞ」 「躊躇いなくそういうこと言えるほむほむって素敵にゃ。でもそーゆーことは、あそこで伸びてるボロ雑巾がやられた時に実行してほしかったにゃ」 「……どいつも、こいつも」 椅子の上の三人は寄り添うように一箇所に固まり警戒したが、気配を探ることはできなかった。椅子の上のクッションは物が乗れば凹みができる柔らかなものだったが、今は周囲に凹んでいる箇所はない。 「だが、ヤツが今本当に付近にいるとも限らない。クソッ、これが理性を失った神姫の戦術か?」 「ヤンデレ、オマエの神姫にゃろ。何か弱点とかないのにゃ」 「そ、そんなの……知るわけ…………もうダメ怖いぃっ!」 見えない敵との戦い――刻一刻と神経をすり減らされる状況に、普通の女子大生である姫乃が耐えられるはずがなかった。陰湿な嫌がらせとは違う、直接的な危機が振りかかる状況の中、姫乃にできることは、頭を抱えてうずくまり現実逃避をするか、もしくは、 「お、おいっ!? 俺に抱きつくな、身動きがとれないだろうが!」 ホムラの腰に手を回し、みっともなくすがりつくしかなかった。 「だって、だってぇっ!」 「ヤンデレだけずるいにゃ! ワガハイも構ってほむほむぅ!」 「何故貴様まで抱きつく!? こんな時に巫山戯ている場合か! ボロ雑巾といいコイツらといい、俺のまわりには足手まといしかいないのか!」 「私のことをバカにするなあっ!」 その声を聞いたホムラは、考えるより早くしがみつく二人を抱えてその場から離れた。そして椅子から飛び降りる三人と入れ替わるように跳び上がってきたのは、怒り狂ってモード・オブ・アマテラスを発動させたアマティだった。 彼女の手には大剣と盾を組み合わせた槍が握られている。空中で槍を構える彼女の雰囲気は、先のものとはまるで異なる、鋭く荒々しいものになっていた。 「円周一閃、切り飛ばしてやる――『ハシリクサナギ!』」 椅子の中心に着地すると同時、槍を水平に一回転、大きく振り回した。アマティを始点とする圧力の波紋が一瞬で椅子の一回り先まで覆う。その波は姿の有無に関わらずアマティ以外のものを巻き込み、椅子の外側へと弾き出す。 突風に舞う木の葉のように椅子から弾き飛ばされたストラーフが現れた。 勝手知ったるホムラのように反応できず槍の圧力の直撃を受けたストラーフは、防御の姿勢すら取れずに壁まで飛ばされ、叩きつけられた。アマティらと違い装甲のない彼女は受けた衝撃がそのままダメージとなって、意識すら削られてしまう。壁に衝突して落下する中で辛うじて意識を取り戻したが、衝撃に痺れる体を動かすことはできず、頭から床に落下した。その姿を姫乃が見ていれば痛々しさで悲鳴を上げていただろうが、彼女は彼女でホムラに振り回されて、カグラ共々目を回している。 ホムラはグッタリとした姫乃とカグラを床に捨て置き、最後の力を振り絞って立ち上がろうとするストラーフを確認することでようやく、安堵の苦笑をこぼすことができるのだった。 「フン。見栄など張らず、最初からアマテラスを使っておけばいいものを」 通常状態では、高級機種とは思えない程弱い戦乙女型アルトレーネ、アマティ。しかし彼女固有の能力――アルトレーネの設計限界値まで体を酷使する『モード・オブ・アマテラス』発動時は、発熱による時間制限こそあれ、圧倒的な出力により他の神姫の追随を許さない。高所への跳躍や広範囲攻撃は、それなりの武装を選べばどんな神姫でも可能だが、単純な出力だけでそれらをやってのけるアマティは今や、弱者の不名誉を浴びせていい存在ではなくなっていた。 脚をガタつかせよろめきながらもなお立ち上がるストラーフを、アマティは高みから見下ろし、槍を構えた。その表情は自信に満ち溢れ、また勝利する優越感を隠そうともしていない。 「よーーーーーーく見てなさいよ、カグラにほむほむ。私の強さをその節穴EYEに高解像度印刷することね」 カグラは目を回し、ホムラは「おい、さっさと起きろ」とカグラの頬をひっぱたき、二人とも戦いのことなど微塵も気にしていないことに気付かないまま、アマティは止めの一撃となる槍を放った。 蒼く煌めく箒星のような『ゲイルスケイグル』に独自の改良を重ね、さらに八つ当たりを多分に含んだ必殺技『アメノヌボコ』。鮮麗に、豪快に、決定的に敵を貫くそれは、しかし誰にも見られることなくストラーフを仕留めるのだった。 ■キャラ紹介(5) 背比弧域 【姫乃のためなら死ねる】 本作の初代主人公にして、姫乃、鉄子、そしてエルの心を奪った爆発すべきリア充。 姫乃への愛情が大きすぎるあまり稀にそれを見失い、鉄子に目移りしてしまうこともあるが、あくまで彼は姫乃に一途である。しかしおっぱいは大きいほうが好き。 姫乃と付き合い始めてしばらくは、自分は姫乃に不釣合いではないかと悩み、時にぶつかることもあった。しかしそれは姫乃も同じであり、つまり二人は似たもの同士であると認め合ってからは重荷から解放されている。 ……重荷から解放されているのが彼一人だけであると、彼はまだ気付けない。 姫乃が鉄子に対して明確な殺意を抱く場面以外でも、二人の主観はことごとくすれ違っている。 本作『15cm程度の死闘』では語り部が話せば話すほど、他のキャラとの認識のズレは大きくなっていく。そこに気付くまで本作をじっくり読んで頂けている方が一人でもいてくれれば嬉しい限りだ。 【エルとの間柄、神姫マスターとして】 付加効果である『主人公補正(Ⅰ)』が彼のすべてと言っても過言ではないだろう。明らかに装備貧乏であるエルがエース級として戦えるのは、この付加効果により自由自在を超えた動き――翼もブースターもないのにダッシュを始動とした空中戦すらこなす――ができるからである。 (※ 今更だが、各神姫マスターが3つずつ持つ付加効果は、神姫が入れ替わっても効果を発揮する。例えば『シンクロドールズ』を持つ鉄子がエルを扱うと、不完全ながらもエルはコタマの人形を扱えるようになる。逆にコタマが弧域の元に下ると、壁を素足で駆け上がったりできるようになる代わりに人形を扱えなくなってしまう) 弧域はバトルにおいて、ほとんど指示を出さず、かといって「思い通りにやってみろ」と言うわけでもない。彼が指示を出す時があるとすれば、それは【バトルを楽しく演出する】時だけである。 お互いを信じるということは一心同体になるということであり、エルが剣を振るう時は、弧域もまた剣を振っているのだ。 しかし悲しいかな、エルの得意とする移動技『デーモンロードウォーク』が『ブレードジェット』に進化したことで、バトル中に弧域すらエルを見失ってしまうことが多々あり状況が分からないから、そもそも指示の出しようがなくなってきているのもまた事実である。 見失ったことがバレるとバトル後にエルにどやされるので、そんな時は姫乃と声を合わせて「ガンバレー!」とフィールドの適当なところに向けてエールを送り誤魔化すしかない。 次ページ『ドッペルゲンガーって信じる?』 15cm程度の死闘トップへ
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アリス・ブラディをお気に入りに追加 アリス・ブラディのリンク #blogsearch2 アリス・ブラディとは アリス・ブラディの72%は覚悟で出来ています。アリス・ブラディの26%はやましさで出来ています。アリス・ブラディの2%は柳の樹皮で出来ています。 アリス・ブラディ@ウィキペディア アリス・ブラディ アリス・ブラディの報道 恋愛ADV「スペードの国のアリス 〜Wonderful White World〜」の発売日が2021年9月2日に決定。プロモーションムービーの公開も - 4Gamer.net 冬のソナタ またでるよ 冬のソナタ 韓国KBSノーカット完全版 DVD BOX(初回限定 豪華フォトブックレット&スペシャル特典ディスク付) 本当に長い間、待たせてごめんなさい。「冬のソナタ」韓国KBSノーカット完全版をいよいよお届けします。 映像は韓国KBSのオリジナルそのままに、音楽に関してもユン・ソクホ監督が想いを込めて監修し、一部楽曲を変更しました。初回限定特典にはぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/ユン・ソクホ監督&田中美里の対談スペシャルDVDの他、DVDオリジナルポストカード、シリアルNo付 豪華フォトブックレット(20P)を封入しております。 今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!)に加えて、映像特典の【スペシャル短編集】には、ペ・ヨンジュンのスノーボードシーンの撮影風景も収録しています。 【ここが違う!8つのポイント】 ◆今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!) ◆ファン待望の「ダンシング・クィーン」「白い恋人たち」をついに収録。 ◆日本語吹替を再収録。萩原聖人さん、田中美里さんが担当、その他主要人物もなつかしいあの声で。 ◆本編は日本語字幕に加えて韓国語字幕も収録 ◆一部変更した楽曲をユン・ソクホ監督が想いを込めて監修!(一部BGMはオリジナル版より変更されています) ◆<初回限定特典1>スペシャルDVD:★ぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/★ユン・ソクホ監督&田中美里の対談 ◆<初回限定特典2>豪華フォトブックレット:シリアルNo付(20p) ◆<初回限定特典3>DVDオリジナルポストカード3枚 アリス・ブラディのキャッシュ 使い方 サイト名 URL アリス・ブラディの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ アリス・ブラディ このページについて このページはアリス・ブラディのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるアリス・ブラディに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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日の国の龍皇 日の国の龍皇 1 日の国の龍皇 2 会議室スレ(2-6) 会議室スレ(2-6) 参加登録スレ(2-6) 戦闘報告(2-6-1) 会議室スレ(2-6-2) 行動宣言スレ(2-6-2) 参加登録スレ(2-6-2) 日の国の龍皇 3 戦闘報告(2-6-2) 会議室スレ(2-6-3) 参加登録スレ(2-6-3) 行動宣言スレ(2-6-3) 日の国の龍皇 4 日の国の龍皇 5 日の国の龍皇 6 =END= 日の国の龍皇 6.1a 日の国の龍皇 6.1b エピローグ 参加PC 青空希澄 青名由美 浦野 昭 嘉数 亮 風見雷音 桐谷隆造 坂本雄一 柵越かつを 佐藤泰然 四御神真人 砂霧 蛟 高階 晶 月詠風雅 月詠火多流 土谷 円 内藤明暗 稔野小豆 由良黒曜
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――――どうして、こんなことになってしまったのだろうか。 流動体の身体を小さく震わせて、わたしは一人考える。 つい先日までは確かに幸せだった、その筈なのに。 たくさんのポケモンの『タマゴ』を作るお手伝いをしてあげると、トレーナーさんは喜んでくれた。 無邪気に笑って、これでまた強くなれると褒めてくれた。 その顔を見たいがために何度も寂しい思いもした。 自分はあの日溜まりの中でずっと暮らしていけるんだと思っていた。 それが崩れてしまったのは――はたしてどうしてだろうか。 トレーナーさんは言っていた。 もっと良い個体が見つかったから、もうお前に使い道はないと。 その時わたしは初めて気付いたのだ。 あの人が見ていたのはわたしじゃなく、わたしと一緒に育て屋さんに預けられたポケモンでもない。 ……全部、生まれる子供のことだった。 強いポケモンが欲しい、それだけの為にわたしを飼っていたにすぎなかった。 わたしは確かに、自分ではよく分からないけれど、メタモンとしては優秀な個体だったのかもしれない。 でもそれも、もっと上の個体が見つければ無用になる。 使えない殻潰しを傍に置いていたって、いいことなんて何一つないからだ。 だからわたしは逃がされて、新しいメタモンがわたしの居た座を奪い取った。 ――いや、そんな言い方はよくない。 あの子もきっと、わたしと同じく使われるだけなのだから。 偽物の幸せを素晴らしいものと誤解したまま、いつか裏切られる時まで生きていく。 もしかすると優秀なあの子は、ずっと傍に居させて貰えるかもしれないけれど。 ……ああ、なんて馬鹿な話だろう。 どことも知れない洞窟に離されたにも関わらず、わたしはまだ求めている。 あの人がまたあの優しい笑顔で自分を迎えに来てくれることを。 そんな日が二度と来ないと分かっていても、希望を捨てきれない。 ”わたし”であり、”ぼく”でもあるこの不透明な存在を、彼なら認めてくれると思った。 ただ相手の猿真似をする以外に能の無いポケモン―― 所詮は強い子孫を生むための礎でしかないポケモン―― 普通の幸せなど、決して望むべくではないポケモン。 何にもなれるけれど何にもなれない、それがわたしなのだ。 「――……へんしん」 一言。 それだけで自分の姿は、桃色の頭髪が可憐な十歳くらいの少女のものに変容を遂げる。 あの人は殆どの時間、わたしを育て屋さんに預けていた。 そこでわたしや他のポケモンと遊んでくれたのが、この可愛い女の子だった。 メタモンである自分や、凶暴なポケモンまで分け隔てなく接してくれた。 ――もしも彼女のポケモンに生まれられたなら、今頃は幸せに生きられていたのかもしれない。 そんな未練が、わたしをこの姿に変容させた。 人間に変身したことで得られる利益は皆無だ。 特にこの殺し合いで、そんな真似をする理由は何処にもないだろう。 けれども、理屈では説明できない感情というものがある。 何故だか、こうしなければいけない気がした。 戦うことを放棄して、あの女の子のように優しく生きるためには、猿真似から始める必要があると思えた。 「……やだよ」 小さな声でぽつりとつぶやく。 きっと誰の耳にも入らないその声は、もう一度はっきりと聞こえる声量で再び反復される。 「いたいのとか、だれかをきずつけるのとか……そんなの、やだよ。そうまでして、いきていたくなんてないよ」 甘いと言われるかもしれない。 僅かな間とはいえあの洞窟で、『野性』を垣間見た自分には、それが甘い理屈であることが分かる。 誰もが生きる為に必死だった。 戦って、奪い合って、虐げて、裏切って、そうでもしないと生きられない世界を見てきた。 それでもわたしは、それが嫌だ。 何かの真似しか出来ないわたしでも、それだけははっきりと言うことができる。 ―――『誰にも悲しんでほしくない』。 ―――『誰かを助けたい』。 ―――『誰かの笑顔を守りたい』。 みんなで笑っていられるあの日溜まりのような世界の為になら、わたしは自分が死ぬことだって―― 「…………あ、それはちょっとこわいかな……」 いざその光景を想像して、わたしは背筋に寒い物が走るのを感じた。 洞窟に逃がされて生きる為に必死だった短い時間で、死ぬかもしれない危険を味わったこともあった。 ゴルバットの群れに襲われた時は、命からがらズバットにへんしんすることで事なきを得た。 洞窟の一部が地面タイプのポケモンの小競り合いで崩れてきたとき。 間違って洞窟の深部に入ってしまって、大きなポケモンたちに遭遇してしまったとき。 そんなときは決まって、死にたくないと思った。 死にたくなんてない。 死んでなんかやるもんか、わたしも絶対に生きてやる。 けれど誰だってそれは同じ。 それなら、わたしだけの都合を通そうなんて――それはちょっと勝手なはなしだ。 「わたしが、みんなをふわふわさせてあげる」 ふわふわ―― それは、今わたしが象っている女の子の口癖だった。 あったかい幸せに満たされていると、まるで宙に浮くような感覚を感じることがある。 それが幸せだということ。 猿真似の第一段階だ。 ――――その時、わたしは気付いていなかった。 わたしの後ろから迫ってくる一匹の竜(ドラゴン)が、大きな咢を開けていることを。 ◇ 「――――ガァァ!!??」 ドラゴンは生き残る事しか考えていなかった。 何故か。そんなものは簡単だ、他のモンスターより強い牙と火を持った自分こそ、食物連鎖の上位者だからである。 食物連鎖――それは絶対のルールであり、何者にも覆せない絶対のルール。 自分はこの牙で、たくさんのモンスターを喰らってきた。 一度火を噴けば、冒険者など簡単にのしてしまえる。 俺は強い。 ドラゴンは心の底から微塵も疑ることなくそう信じていた。 だから彼の取った最初の行動は、無防備に突っ立っている少女を手始めに食い千切ってやること。 人間がどうして混じっているのかは分からないが、人間など殺すのは実に容易い。 ウォーミングアップには丁度いい相手だろうと思い、わざわざ決闘の模式を取ることもなくその首を狙ったのだ。 しかしドラゴンの矜持は、それを上回る冷気の奔流の前に成すすべなく飲み込まれた。 「……まったく、最低の下劣です」 凍てついた地面、冷気を浴びせられた箇所が猛烈な勢いで痺れを訴えてくる。 ドラゴンは驚愕に満ちた表情で冷気が飛来した方角を見る――するとそこには、一匹のモンスターがいた。 正確に言えばドラゴンの世界のモンスターではない。 彼が狙った少女に変身しているメタモンの同族である。 ツインテールのように靡く二本の房は、漂う冷気も相俟って何処か凛とした雰囲気を醸していた。 「え、えーと……?」 「ちょっと黙ってるといいです。危ないから、出てきちゃダメですよ――”メタモン”」 突然の展開に困惑を隠せないメタモンを制して、氷のポケモンはドラゴンへ向き直る。 その立ち振る舞いは気品に溢れ、恐怖を克服した覚悟の色がありありと見えていた。 「………ハン、やってくれるじゃねえかよ」 ドラゴンの憤怒に満ちた声が漏れる。 メタモンはこれまで見てきたどんなポケモンよりも獰猛な声色に、思わず逃げ出しそうになった。 それを堪えられたのは、助けてくれたポケモンの存在。 彼女を置いて逃げるなんて、あの子は絶対にしないだろうから。 「テメェが何なのかは知らねぇが、嫌いじゃあねえぜ、そういうのはよォ――――」 ドラゴンは激怒しているが、必ずしもそれが憎悪に直結されているのではない。 むしろ、彼は喜んでさえいた。このモンスター相手になら、久々に本気の戦いを愉しめるかもしれない。 激戦の末に鬱憤を晴らせば、戦えてすっきりもできる、まさしく一石二鳥。 撤退なんて下らない選択肢を選ぶ余地など欠片もない。 尻尾をブン、と引き、ドラゴンは吼えた。 「―――つーわけで、一丁死んでくれや、雌戌ッッ!!」 ドラゴンの肉体がしなる。 先程負ったダメージは少なくないが、行動不能に陥らせるものかと言われれば否だ。 あの攻撃……”れいとうビーム”の一発では、ドラゴンを撃破するには足りない。 「っ」 ポケモンは振るわれた尻尾を跳躍することで避けたが、予想以上にその威力が高そうなことに気付く。 彼女の知るドラゴンタイプのポケモンに当てはめるなら、その技は『ドラゴンテール』というところだろうか。 しかし単純な威力で言えば、ポケモンのどの種類よりも強烈かもしれない。 これで更に早い速度があったなら、本当に手が付けられなかったろう。 「ちょこまかとウゼェぞ、オラ、反撃して来いよォ!!」 ポケモンは考える。 自分は体力にそこまで優れているわけではない。 喰らえる限界数は精々二発……三度目を貰えば、間違いなく厳しいことになる。 強い。このドラゴンは、野性的な強さと、それだけでは説明できないような強さを秘めている。 「……あなた、最初から野性だったんじゃありませんね」 「ホォ、よく見抜いたもんだ。褒めてやるよ……俺ァ、元は闘技場で働いてたんだ」 対話に応じながらもドラゴンの攻める手は弛むことが無い。 容赦も躊躇もほんのわずかにさえ存在しない、殺すための戦いを理解している動きだ。 対するポケモンは、ここまで露骨な殺し合いをした経験には乏しかった。 戦場の理屈を知っているという点でなら、ドラゴンの方が数段勝っているだろう。 「尤も、負けちまって大損させて、追放されたけどな。 ヘッ、腹いせに俺の専属だった野郎には、一発キツイのをくれてやったよ」 この尾で人間がやられたなら、死なずとも全治にかなりの時間は掛かりそうだ。 ポケモンは僅かにそこで動きを止める。 動揺した様子が明らかに窺えるが、それはまるで何かに気付いたかのようなそれだった。 「ああ、そういやテメェは氷の魔物みてぇだな」 ドラゴンの口元が獰猛に引き裂かれる。 注視すれば、そこから僅かな湯気が出ていることに気付けたかもしれない。 ドラゴンは闘技場で使われていた頃、沢山の経験を積んできた。 そうでなくとも常識だろう、氷を溶かすには強い熱を浴びせてやればいいことくらい。 「安心しろや、キッチリ全部焼き尽くしてやるよ」 ドラゴンの口に火炎が集まる。 ポケモンは止まっていた動きを、それを見てはっとなったように再び動かした。 しかし遅い。反応がもう少し早ければ良かったものの、これではあまりに遅すぎる。 会心の笑みを浮かべるドラゴンは、火炎を迷うことなく放出した。 「”はげしいほのお”――――ッ!!!!」 その威力を見て、ポケモンは過去に見た炎タイプの技能『かえんほうしゃ』を思い出した。 それよりも威力は上だろうか、とにかく相手の目論んでいるだろう通り、氷タイプの自分がこれを喰らえば恐らく一撃必殺だ。 負ける。……いいや、まだだ。避けることが出来なくたって、やりようはある。 ”――――いいかい” 頭の中に、愛したトレーナー(ひと)の声が響く。 彼は言っていた。ポケモンバトルとは、単なる力比べでは勝てないと。 あの時確か自分は、道具『パワフルハーブ』を持ったポケモンに勝てないでいた。 氷タイプの自分が、一撃でも『きあいパンチ』を受けるとそれだけで瀕死にされてしまうのだ。 一時期はそれで自信を喪失しかけたこともある。 ”誇りを喪わないのは大切だ。けれど、誇りを貫くことと、死力を尽くさないことは違うんだ” そんなとき彼は、当時真剣勝負に固執していた自分に言った。 ”勝ちたいなら、死力を尽くすコト。それこそが最大の誇りになって、相手の誇りも踏み躙らないからね” ――そうだ。 こういう局面の為に、私は。 「―――― ”まもる” っ!!」 この、絶対防御を習得していたんじゃないか。 「なッ……にィィッ!? アストロン、だと……!!」 ドラゴンの知る限り、それはアストロンという呪文に酷似していた。 あれもまた、此方がどんな攻撃をしようと防いでしまうものだった。 それを、あろうことかこの魔物も習得していたのだ。 炎は障壁に阻まれ、彼女へダメージを通すことを許さない。 だが、怯んでいては恰好の的になる。 ドラゴンは気付けば走っていた。表情は歓喜に満ちている。 コレは、俺を満足させてくれる。 コレに勝てたなら、俺は乗り越えられる。 あの忌まわしい『思い出』を踏み越えて、最強の竜になれるんだ。 「……ハハ」 笑いが零れる。 どうして、笑顔を見せずにいられるだろう。 自分をここまで追い詰めた輩など、闘技場で自分を負かしたあの一体以来だ。 あれから経験を積んだ。何度も何度も戦って、何度も何度も敵を倒した。 俺は強くなった。今の俺なら勝てる。いや、勝たなくてはならない。 飢えて、飢えて飢えて飢えて飢えて――そうしてここまで生きてきた。 それを、誰かに否定などさせてやるものか。 「ハハハハハハァァ――――ッ!! 最高だぞ、てめぇぇぇぇえぇえぇえええええええ――――――――!!!!」 ドラゴンの哄笑を聞きながら、氷のポケモンはただ悲しそうに瞳(め)を細める。 気付いてしまった。事情こそ違えど、自分とこの獰猛な火竜は同じなのだ。 ――ポケモン・グレイシアは、ポケモンリーグを制覇したとあるトレーナーの相棒だった。 タマゴの頃から彼の、無精髭の似合う少しくたびれた男の愛情を受けて育った。 勝負に勝てば褒めてくれたし、負けたら慰めてくれた。 喧嘩をしたこともあった、逆に二人で悪戯をして、二人して彼の娘さんに怒られたこともあった。 楽しかった。とても、とても楽しくて尊い日々だった。 ポケモンリーグの最終戦で、自分は彼のエースとして、一対一の勝負をした。 互いに激戦で手持ちは一匹ずつとなり、相手の繰り出した最後の一匹は――”マルチスケイル”と恐れられたカイリュー。 激戦だった。けれど最後は、自分の繰り出した一撃がカイリューの急所を捉え、幕引きとなった。 ……それから間もなくだった。 今でもはっきりと覚えている。 巻き付くような猛毒の煙が、業火に満ちている。 自分はポケモンリーグでの消耗で動けず、業火にまかれるだけだった。 ――”彼”は自分を助け出した。 その代わり人間である彼はガスを大量に吸って、最期まで微笑みながら、炎の中に消えていった。 それから後の事は、よく覚えていない。 気付けば氷に満ちた雪原にいた。 喪失感に支配されたままで、ずっとずっと――暮らしてきた。 自分には愛があった。 でもドラゴンには、愛はなかった。 しかし彼もまた、過去の呪縛を振り払えずにいる。 だから乗り越えようとしているのだ。 踏み潰して、支配して、喰らうことで、強くなろうとしているのだ。 「終わりにしましょう」 グレイシアの眼前で、冷気が発生する。 迫るドラゴン。しかし怯むなんてことはしない。 幕引きは一撃で。あの時のように鋭く速く、正確に。 「 ―――――――― ” ふぶき ” ――――――――」 グレイシアの最強の技が、ドラゴンを呑み込んだ。 ◇ 「……どうやら、勝ったみたいですね」 グレイシアは冷気の余波を浴びながら、横たわるドラゴンを見て呟く。 しかし、死んではいない。負っているダメージは大きいが、戦闘不能でもない。 彼はふぶきの一撃が吹き抜ける寸前に、火炎を吐いていた。 それはグレイシアのふぶきを打ち破るには至らなかったが、自身への被害を少し和らげていた。 「――殺せ」 ドラゴンは哂ってそう促す。 敗北は野生の世界において紛れもない死を意味する。 それに彼にとって、もう生きる理由はなくなった。 あれほど心地よく負けられたなら、一体何を悔いればいいのか。 不思議と心地よい爽快感が、ドラゴンの心を満たしていた。 さながらそよ風のように、穏やかな気持ちにさせてくれる。 「………分かりました」 グレイシアにはそれが出来る。 至近距離から無抵抗の相手を殺すなど、とても気が乗るものではないが、これはそういうルールだ。 グレイシアは殺し合いに乗る気などない。 己の誇りに懸けて、打破してやる気でいる。 だが不殺を誓うことは出来ないだろうと、覚悟をしていた。 これはポケモンバトルじゃない。生死を賭けた殺し合いで、ルールなど存在しない。 そこでどうしようもない外道を生かしたりしては、いずれ自分の首を絞めることになる。 ――こんな形となるのは想像もしていなかったが、彼の願いを踏みにじるなど出来るものか。 「テメェに負けられて、満足だ」 「えぇ――あなたは強かったです、掛け値なしに」 スポーツマンのように互いを称賛し合うと、再びグレイシアの元に冷気が集約する。 今度はこの間合いだ、殺害することも不可能ではあるまい。 「…………まってっ!」 そこに、割って入る者がいなければ。 「あなたは……」 グレイシアは彼女の正体を一目でメタモンだろうと看破した。 人間の姿を模しているところを見るに、きっと彼女も自分たちと同じなのだと直感で分かった。 恐らくは、自分の周りにいた人を模した変身をしたというところか。 「……退いてください。分からないんですか、あなたの行為は、彼の誇りを侮辱して――」 「――しんじゃったら、ほこりもなにもないよっ!」 メタモンはこの中できっと一番弱いだろうことを自負している。 猿真似以外に取り柄のない自分が、二人のように気高く戦えるとは思えない。 そしてメタモンもまた、不殺こそが正義だなどとは思っていなかった。 メタモンなりに割り切っていたのだ。 考えたくないが、誰かを殺すことでしか喜べないような輩がいたなら、それは仕方のない事だと思う。 ……けれど、メタモンには認められなかった。 いくらそれが名誉あるものであろうと、”誇りを守る”なんて理由で命が失われることが、認められなかった。 「あなたは、なにも解っていない」 「わかんなくてもいいよ。わたしは、わたしのやりたいようにやる……だれかのまねなんて、まっぴらだもん」 グレイシアは深く溜め息をついた。 無理だ。このメタモンは本当に、自分の命に代えてもここを通すまい。 どんな説得を試みても、グレイシアにはメタモンを納得させられるヴィジョンが浮かばなかった。 「……だそうですよ」 ドラゴンは信じられない、という目でメタモンを見ていた。 彼の常識では、誰かを守ることがまず考えられないことだったのだ。 野生の世界でそんなことをしようものなら、待っているのは死だけである。 ――あまりにも幼稚な考え。けれども、幼稚で真っ直ぐなその意志は、決して揺らぐことが無い。 幼児にためになる講義をしても、理解が出来ないように。 「どうしろってんだよ、俺に」 苦笑するドラゴン。 グレイシアもそれは同じだった。 これでは八方塞がりだ。 かといってメタモンとドラゴンを置いて去るのも不安だ、言うまでもなくメタモンがである。 「まあ……そうですね。それじゃあその命、このゲームが終わるまでお預けにしておきましょうか。 全部終わったその時には、私があなたを殺しましょう。 もちろん、あなたがそれを拒めば、話は別ですけど」 グレイシアの声色は何処か意地が悪い。 まるでドラゴンが、生きることを選ぶのを確信しているかのようなものだ。 「そうだ、ふたりともっ」 メタモンは事態が落ち着いたことを何となく把握したのか、二人から顔が見える位置まで歩いていく。 そして子供らしい笑顔で、なんとも場違いなことをのたまった。 「よかったら、わたしのおともだちになってください」 どうしましょうかねえ、とグレイシアはまたも意地悪気に笑う。 ドラゴンは「俺ァ子守りの経験なんざねぇな」と、馬鹿にしたように笑う。 それに唇を尖らせてメタモンは反論しながらも、自分に支給された”すごいキズぐすり”を迷わずドラゴンへ使用していた。 【B-6/草原/一日目/昼】 【メタモン@ポケットモンスターシリーズ】 [状態]:健康、少女の姿に変身中 [装備]:なし [所持]:ふくろ(中身なし) [思考・状況] 基本:みんなを笑顔にして、幸せにする 1:殺すことは仕方ないこともあるかもしれないけれど、そうでなかったら反論する 2:”ともだち”をつくる [備考] 性別不明、しかし思考などは女性寄り。 一人称は「わたし」、性格は幼い。 少女の姿に変身中。身長は130センチほどで、桃色のショートヘアー。 トレーナーに、強いポケモンを作るためだけに利用されていた。 【グレイシア@ポケットモンスターシリーズ】 [状態]:疲労(小) [装備]:なし [所持]:ふくろ(中身は不明) [思考・状況] 基本:誇りに懸けて、必ず主催者を倒す 1:メタモンと一緒にいる。 [備考] 性別はメス。一人称は「私」、性格は真面目で、口調はですます調。 その昔ポケモンリーグという大きなポケモンバトルを制覇している一匹で、トレーナーとの死別が原因で一人生きることを決めた。 判明している技は『れいとうビーム』『まもる』『ふぶき』、他にもあると思われる。 【ドラゴン@ドラゴンクエストシリーズ】 [状態]:健康 [装備]:なし [所持]:ふくろ(中身不明) [思考・状況] 基本:ゲームが終わるまでは生きてみる 1:メタモン、グレイシアに当分の事はゆだねる [備考] 性別はオス、粗暴で喧嘩好き。一人称は「俺」。 昔闘技場にて働いていたことがあるが、敗北が原因で追放され、それからは孤高に生きてきた。 《支給品説明》 【すごいキズぐすり@ポケットモンスターシリーズ】 メタモンに支給。 HPを大きく回復するキズぐすりで、基本的にストーリー中盤から終盤でお世話になる。 No.06 さみしさの共振 時系列順 No.08 怪物騙 No.06 さみしさの共振 投下順 No.08 怪物騙 メタモン No.28 歪みの国のアリス グレイシア No.28 歪みの国のアリス ドラゴン No.28 歪みの国のアリス